家族介護は基本的な形の介護としてイメージしやすく、実際に身内の世話をするという形から自然に行いやすく見えるものである。実際には身内だからこその悩みも多く発生することがあるので、そうした場面で対処できるようにしていくことが家族介護をする際には必要と言える。家族介護の悩みとして多く挙げられるのは、息子と母、娘と父といった異性介護だ。中でも入浴や排泄などの介助の場においては、特に要介護者の羞恥が発生することが多く、そこを割り切って作業するというのもなかなか難しいものである。同性間であっても単純に生理的な問題に対応するのは訓練が必要になり、時間もそれなりに費やすことになるので社会生活を並行して行う難度は上がりがちである。
シンプルに考えると、こうした部分については介護サービスを活用するというのが有効な策である。費用について苦慮するという状況であっても、ピンポイントで来てもらえるようにすればフルでの依頼に比べてかなり抑えた支出にできるし、介護が必要な状況に常に置かれる家族においても少し気を離しておける間を持つことができるのでリフレッシュにつなげることが可能だからだ。
家族だからといって全てを見るのはかなり負担が大きくなり、お互いの関係にも支障をきたすことが少なくないものであるから、要所要所で外の力を借りていくのは決して手抜きではないと理解するべきと言える。小旅行やちょっとした外出時にデイサービスを活用するなどの手段も頭に入れておくことが有効だ。