自宅介護を希望する高齢者の世話をするのは家族にとって大きな負担になる場合も多い。要介護者が比較的元気なうちは、サポートすることも難しくないだろう。しかし、少しずつサポートしなければならないことが増えていくに従って心身の負担になってしまったという人は少なくない。特に親子の仲があまり良くない場合には、深刻な状況にも陥りかねないので注意が必要だ。介護が必要になった時点から自宅介護の負担軽減をする方法を考えておくことが重要である。
自宅介護の負担軽減には、デイサービスのほかに訪問サービスが有用である。多くの地域で利用できるようになったサービスで、通所型や入所型の介護サービスと同様に介護保険を適用できる仕組みになっている。ただ、自宅に来てもらって一対一のサービスを受けることになるため、費用は高めになるものが多く、保険適用外のことをしてもらおうとすると特に負担が大きくなりがちだ。しかし、上手に活用すれば自宅介護の負担を軽減しつつ、費用もそれほど大きくならずに済む。
訪問サービスは指定した時間に来てもらって必要なことを一通り行ってもらえるのが特徴で、必ずしも毎日来てもらう必要はない。トイレや食事などの毎日必要なものは家族が行い、二日に一回は来てもらってお風呂に入れてもらうということも可能だ。週に数日程度だけでも利用すると負担はかなり軽くすることができるので、どんなサービスがあるかを確認してみるのも手だ。自分がやると負担に感じそうなことをやってもらえれば、それだけで自宅介護の負担軽減に繋がるのである。